宇宙部会を開催しました!

3月11日にX-NIHONBASHI BASEで宇宙部会を開催しました!

   

 


今回ので24回目となる本部会では、宇宙分野における最新の政策動向や研究開発の取り組み、さらに新規参加企業の紹介などが行われ、宇宙ロボット分野に関わる多様な企業・研究者が参加しました。

宇宙部会長 2moon 伊巻氏

宇宙戦略基金と宇宙技術戦略の最新動向

宇宙部会長の伊巻氏より、政府が進める宇宙政策の最新動向および次期宇宙戦略基金についての解説が行われました。

現在、日本では宇宙関連技術の研究開発を加速させるため、数千億円規模の宇宙戦略基金が設けられており、月面探査や軌道上サービスなどの分野を中心に研究開発支援が進められています。
これまで主にハードウェアはローバーやマニピュレーターとなどが中心でしたが、今後はロボットとAIの融合、遠隔操作、アルゴリズム開発、地上試験・検証技術など、より幅広い領域にも支援が拡大していく見込みであることが紹介されました。

また、宇宙ロボット分野では以下のようなテーマが今後重要になると指摘されました。

  • 月面など低重力環境でのロボット作業

  • 人とロボットの協働作業

  • 軌道上サービス(衛星修理・デブリ除去等)

  • フィジカルAIとロボットの統合技術

さらに、宇宙戦略基金への提案では
戦略文書の記載内容に沿った提案設計が重要であることや、大学・企業連携による研究体制の構築が採択のポイントになることも共有されました。

宇宙システム開発株式会社 広瀬氏

宇宙戦略基金への採択経験と提案のポイント

宇宙システム開発株式会社の広瀬社長からは、同社が宇宙戦略基金のプロジェクトに採択された経験をもとに、提案書作成や審査プロセスについて実践的なコメントがありました。

同社は「ロケット搭載用の生命維持システム」に関するテーマで採択され、複数企業によるチーム体制で提案を実施したとのことです。

提案プロセスのポイントとして、以下のような実務的な知見が共有されました。

  • 宇宙関連プロジェクトでは企業単独ではなく複数企業のチーム体制が重要

  • 提案書は100ページ規模になることもあり、準備期間が重要

  • e-Radなどの研究登録システムは事前登録が必須

  • 審査は書類審査・質問回答・プレゼンなど複数段階で実施される

また、宇宙戦略基金では研究費だけでなく、企業の営業ベースの人件費単価で計上できる仕組みがあるため、企業にとっても取り組みやすい制度である点が紹介されました。

さらに、宇宙未経験企業でも、既存技術を宇宙用途に展開する形で参画できる可能性があることが示され、RobiZy会員企業にとっても大きなチャンスであるとのコメントがありました。

新メンバー紹介

アルプス技研

新たに宇宙部会へ参加された企業として、株式会社アルプス技研より会社紹介が行われました。

アルプス技研は1968年創業のエンジニアリング企業で、約4700名のエンジニアを擁する技術者派遣・技術開発企業です。
自動車や半導体分野を中心に多くの開発実績を持ち、現在は宇宙分野への展開も強化しています。

同社では宇宙事業推進室を新設し、

  • 宇宙関連エンジニアの育成

  • 宇宙分野の受託開発

  • 宇宙産業への人材供給

などを通じて、宇宙産業への本格参入を進めています。

現在、日本の宇宙産業の人材は約1万人程度と言われていますが、今後の市場拡大に伴い10万人規模の人材が必要になる可能性も指摘されており、同社のようなエンジニア企業の参入が期待されています。

デジタルスパイス

アルプス技研グループの株式会社デジタルスパイスからは、宇宙事業への取り組みについて紹介がありました。

同社は長野県に本社を置くエンジニアリング企業で、機械設計・電子回路・ソフトウェアなどの技術を組み合わせたハードウェア開発から製造までの一貫開発を強みとしています。

宇宙分野では以下のような開発実績があります。

  • 宇宙機器コンポーネント開発

  • 衛星関連装置開発

  • FA技術を活用した宇宙関連製造装置

また、クリーンルームを備えた製造拠点を保有し、宇宙機器の組み立てにも対応しています。

現在は宇宙事業の拡大に向けて、東京および福島にも開発拠点を設置し、宇宙分野の技術開発体制を強化しているとのことです。

メノー 根本氏

JAXA Earth APIの紹介

月面探査ロボットの開発経験もある、メノーの根本氏が開発に携わった、JAXAが提供する「Earth API」に関する紹介も行われました。

Earth APIは、人工衛星などが取得した地球観測データを活用するためのプラットフォームで、企業や研究機関が宇宙データを活用したサービス開発を行う際の基盤となります。

衛星データの活用は、今後以下のような分野での活用が期待されています。

  • 災害監視

  • 農業・環境モニタリング

  • 都市分析

  • 気候変動研究

宇宙データとロボット・AI技術を組み合わせることで、新たな宇宙関連ビジネスの創出が期待されます。

まとめ

今回の宇宙部会では、宇宙政策の最新動向から企業の実践事例、新規参入企業の紹介まで、幅広いテーマについて紹介されました。

宇宙産業は今後急速な成長が見込まれており、ロボット技術やAI、地上システムなど、さまざまな分野の企業が関わる新しい産業領域として注目されています。

RobiZy宇宙部会では、今後も会員企業同士の連携を促進しながら、宇宙ロボット分野におけるプロジェクト創出や国際標準化活動などを推進していく予定です。

次回開催予定が決まり次第ご案内しますので、宇宙へ興味関心のある皆様、是非ご参加ください!