AI×IoT×ロボット最前線セミナー開催



2017年8月23日(水)に『AI×IoT×ロボット最前線セミナー』を三井住友海上本社で開催しました!
人工知能(AI)は昨今様々な場所に聞くようになってきていますが、実際どのようなものなのか、どのように使われているのかなど、分からないことが多いと思います。会社でもAIやロボットの導入を検討しているけれど、どこから始めたらいいか分からないといった方々も多いのではなでしょうか。
そのような方々に、AIのスペシャリストがAIの歴史から、AIの基本的な仕組み、そして実践でどのように使われているか、分かりやすく説明しました。





講師はRobiZyアドバイザーに就任している株式会社アドダイス代表取締役伊東大輔氏です。同社は東洋経済の「日本を変える100社」に選出され、関西電力、日本マイクロソフトとのIoT実証実験を行うなど、AI、IoTの分野で注目を集めています。



様々な現場でAIはすでに使われています。コールセンターでのIBMのWATSON、小売りでのABEJAの陳列や動線分析などが有名です。異物検知や操作の学習などの場面でも使われています。

■そもそもなぜAIが必要なのでしょうか。
人は間違いをします。また作業にもムラがあります。暗黙知という言葉があるように、言葉で明確に表現できない技術などがあります。そういったところにAIは有効利用できます。
モノをインターネットにつなぐと膨大なデータが蓄積されます。人間の能力でデータ解析をすることが難しくなってきます。こういった場面では最初からAI化しておくことが重要です。
また匠の技術で成り立っていた世界もAIを使えば様々な分野で技術革新が可能となります。



■AIが急速に進化したのはなぜでしょうか。
IBMのディープブルーがチェス世界王者に勝ったのは1997年、当時は過去データからどうやったら勝てるかを力づくで探索していました。
2016年にはGoogleアルファが世界レベル棋士に勝利しました。ここでは深層学習という機械学習が使われています。
用途を絞れば人の能力を超えるレベルになってきています。
第1次AIブームでは今なら単なるプログラムであり、ルールとゴールが明確に決まっているものでした。ルールが記述できなかったり、曖昧な場合は対処できません。
第2次AIブームではエキスパートの知識をコンピュータに落とし込むことにより、複雑な問題を解けるようになりました。ただしルール化できないものには対応できませんでした。
今までと大きく違うのは多くのデータが集まるようになり、コンピュータの性能があがり、ベンチャーにお金が回るようになってきました。
一番の違いは深層学習です。
毎年行われている画像認識コンテストで、2012年深層学習をつかったトロント大学のチームが圧勝しました。2015年には人間の認識能力を超えました。このように深層学習の可能性は益々広がっています。
深層学習は人間の脳の神経網をモデル化したものです。従来手法とは違い、識別ルールのプログラミングの必要がなく、事象の識別が可能となります。
ニューラルネットワーク同士のつながりの重みづけを何回も試行錯誤を繰り返しながら調整することで、出力の精度を高めていきます。



■AIがなぜ必要なのでしょうか。
株式会社アドダイスで提供しているSoLoMoNの構成は人が使うスマホアプリなどのソフトとセンサー、AI人工知能の組み合わせです。
労働集約的な作業をAIを導入することにより、汎用的作業にすることができ、省人化・省力化につながります。人が動くのは例外的な作業のときのみです。
ロボットの普及でなぜAIが必要となってくるのかというと、導入時の調整コストが高く、それを抑えるためにAIが有効だからです。深層学習により導入期間を大幅に抑えることが可能となります。しかし、精度を100%にすることは難しいです。
AIと人は協力関係であり、サポートをする存在であることを認識する必要があります。少子高齢化社会の大きな助けとなります。



■AIを使った具体的な事例紹介
株式会社アドダイスではIoTとAIを活用した『養蜂業支援アプリBee Sensing』を提供しています。
これがKDDI支援事業に採択されるなど、高い評価を得ています。元IBM営業の養蜂家から相談を受けてスタートしたプロジェクトです。
養蜂場は遠いので、遠隔から何かできないかということで、温度、湿度、音声などのデータを取得し、深層学習をすることで、蜂が逃げ出すのを事前察知する、越冬時の群崩壊を回避するなど、成果を出しています。
この技術は他業界でも応用可能です。
工場における異物検知など、人に頼った判断では見逃しや判断のばらつき、また集中力が持たないなどの問題があります。
人が判断できることは深層学習で判断することができます。解像度を高くすればいくらでも対応可能です。検査人員の削減、見逃しの削減、過剰検出により廃棄品の削減など、様々な効果が予想されます。
AIを導入するには小さなところから始めて徐々に広げていくのがポイントです。特に四季のあるものは早く着手することをお勧めします。
活かすところは
「何を予測すれば最もうれしいか?」「ランニングコストや苦痛は大きいか?」
「突然やめられたら困る人がいるか?」
「数年がかりで習得、どうなっているのかわからないところはあるか?」
「誰でもわかること、重要性・緊急性がピンと来る課題か?」
などが適用対象として向いています。



質疑応答の一部をご紹介いたします。様々な質問をいただき、活発に議論がされました。

Q:水面のデータを取得している。どのようなにAIを導入するべきか。
A:趣味の範囲でデータを取得し、観察、分析をしたいのであればAIの導入は必要ない。しかし、業務として成長させたい、拡大していきたいと思うのであればAIは必須となってくる。

Q:様々なデータを取得できるようになっているが、それらのデータは信用できるものなのか。
A:ケースバイケースです。どのデータを使用するか吟味をする必要はある。

Q:一般の人にとって、AIは利活用するにはまだ距離があると感じる。ガイダンスアプリのようなものはないか。通訳してくれる層が少ない。開発者と使用者をつなぐためのサービス、仕組みが必要になってくるのではないか。
A:ユニバーサルデザインというカテゴリになってくる。分かりやすく伝えるためのデザイン、画面、ユーザインターフェースなどは今後必要になってくる。

Q:AIを導入して、運用に至るまでどのくらいの期間がかかるか。
A:養蜂家の例だど、ベースになる技術はあるが場所の問題でデータが飛ばない、教わっていたことに間違いがあり誰に聞くかの調整が必要になるなど、2年くらいはかかった。
農業系はシーズンものなので、1年単位での学習となる。それなりに時間はかかる。

Q:導入コストについて、お客様にどのように説明をすればいいか。
A:センサーがすでに入っているのであれば、うまくいけば学習は1か月程度で済む。何もないところだと、まずセンサー導入の調整が大変は場合が多い。楽に立ち上げたいのであればセンサーが導入されているところから始めるのがよい。製造業のラインに導入する場合は人件費削減の話をするより、業務効率改善の話をする方がよい。

Q:他の会社が開発しているAIでも同じ結果がでるのか。
A:大きく分けると同じともいえる。細かく言うと違ってくる。モデル設計により違いが発生する。



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